イルカが脱皮する!?
イルカといえばつぶらな瞳とショーもできる器用さと賢さで水族館の人気者です。
実はイルカは意外にも1年に一度脱皮をする種類がいるのです。
脱皮といえば蛇とかザリガニとかがやるあれです。ではその理由や方法などを見ていきましょう!
脱皮をするイルカ

脱皮をするイルカは水族館でも大人気のシロイルカ。別称シロクジラ、ベルーガ。
シロイルカは寒い地域に生息している
シロイルカはとても寒い地域で生息しています。具体的には北極海、ベーリング海北部、オホーツク海です。
春になると出産や子育てのために暖かい所へ移動します。
シロイルカの皮膚は分厚い
シロイルカは北極海などのとても寒い地域に生息しているので寒さに対応するために体が厚い脂肪と皮膚で覆われています。
皮膚は約3cm、皮下脂肪は10cm~20cmもあるそうです。
この分厚い皮膚と脂肪は流氷などから身を守り、冷たい海でも体温を暖かく保ち、スタミナをたっぷり蓄えることができるのです。この皮下脂肪は夏場に暖かい海でたくさんの栄養豊富な餌を食べて蓄えます。
シロイルカは賢い
シロイルカはとても脳が発達していて人間の次に体に対する脳の重量が大きい生き物です。※
訓練次第でバブルリングを覚えたり人の言葉を真似することもできます。
コミュニケーション能力も高くエコロケーションという超音波を使って周囲の様子を察知したり、お互いにコミュニケーションを取っています。
遊ぶのも大好きでおもちゃは使わなくても自分で楽しめる遊びを考えだせるそうです。
水族館で子供を驚かせて遊んだりもします。可愛いですね(笑)
※脳の体重の比率の大きさと知能の高さは一致するとは証明されていません
シロイルカの脱皮
ヘビや昆虫などは脱皮をすると体が一回り大きくなります。そして体と同じ形の殻や皮が残ります。
ではシロイルカも成長のために脱皮をしているのでしょうか?
シロイルカは寒い地域で暮らすので冬の間に皮膚が氷とぶつかりボロボロになります。この傷ついた皮膚を剥がして新しい皮膚を再生させるために脱皮をします。
夏になるとシロイルカは浅瀬に移動し海底に体をこすりつけて皮を脱皮します。私たちが脱皮と言われて想像するような皮を丸ごと脱ぐわけではないのでヘビや昆虫のように脱皮した後体と同じ大きさの皮や殻は残りません。
古い角質をぽろぽろ剥がすようなイメージです。日本の水族館などで飼育されているシロイルカも脱皮をするそうです。
まとめ
シロイルカの脱皮は体を大きくするためのものではなく、傷ついた皮膚の再生を促すためのものです。
脱皮と言っても皮を丸ごと脱ぐわけではなくて体を海底にこすりつけて古い皮を落とします。
毎年このような脱皮を繰り返して寒い冬を乗り越えるのです。
初めて知った